リズム感向上の第一歩

サックスを演奏するうえで、リズム感に必要な要素は主に

・思ったところで発音できる技術

・リズムを具体的にイメージする能力

の2つに分けられます。今回は後者のトレーニング方法の第一歩をご紹介します。

 

スウィング感については色々語られており、まったく跳ねないイーブンの八分音符がいいとか、三連符がいいとか、八分音符と三連符の間くらいがいいとか言われていて、正直キリがありません。今回は難しく考えずに、基本の三連符でトレーニングします。

 

まず、テンポ60くらいでメトロノームを鳴らし、頭の中に三連符を思い浮かべながら、Cジャムブルースをピアノまたはキーボードなどで弾いてみましょう。(なぜピアノかというと、サックスで“思ったところで発音できる技術”が身に付いていない状態で練習しても効果が薄いからです。)もし普段テンポをあまり気にしていない人だと、1分くらいやるだけでかなり神経をすり減らすかもしれません。こんなに簡単そうなことが、意外と大変です。簡単だなと感じたら、徐々にテンポを上げ、100くらいまでやってみましょう。

 

次は、メトロノームを四拍子の1と3、あるいは2と4で鳴らし、同じことをやってみましょう。メトロノームが鳴らない拍をしっかり感じましょう。これも慣れてきたら徐々にテンポ100くらいまで上げてみましょう。

 

これも慣れてきたら、今度は曲の難易度を少しだけ上げてみましょう。Bags' GrooveやNow's The Timeなどいいかもしれません。もちろんブルースでなくても構いません。そして慣れてきたら、自分が思うようにテンポはメトロノームを鳴らす位置などを考え、少しずつ難易度を上げていきましょう。

 

ここで大事なのは、出来ているという自覚です。きちんと出来ていると思ったら先に進み、やっぱりまだ出来ていないと思ったら前に戻りましょう。(ここで間違った判断をしないために指導者が必要だったりします。)

 

この練習は、正確なテンポキープを身に付ける訓練、というほど大袈裟なものではありません。「テンポを気にする習慣をつけましょう」くらいなものです。なので、どんどん難易度を上げていく必要はあまりなく、テンポ60のCジャムブルースだけでもいいので、毎日数分でも続けることです。

 

テンポを気にする習慣をつけることで、次のステップへ自ずと導かれるでしょう。