サックスには主に3種類のアンブシュアがあります。シンリップ、ファットリップ、ダブルリップです。それぞれの特徴やジャンル別の傾向など多く語られていますが、ここで私の考えを記します。
その前に1つだけ説明しますと、シンリップとファットリップが対で、シングルリップとダブルリップが対です。シンリップのシンは薄いの意味です。まずシングルリップとダブルリップにわかれ、シングルリップの中にシンリップとファットリップがあります。中にはダブルリップで下唇だけファットリップにする人もいます。
一般的に、シンリップはクラシック用でコントロールしやすく、ファットリップはジャズ用でパワフルだ、などと言われています。しかし、私は特にそんなことはないと考えています。
リードに触れるのは下唇ですが、その下唇の位置や状態がリードの振動に影響します。その影響を考えたとき、アンブシュアの種類を比べることにそれほど意味がないように思います。
まず下唇の役割を知ること。リードが振動する為に必要なエネルギー、不要なエネルギーを理解すること。必要なブレスを身に付けること。
上手い人の中でたまに、自分がシンリップかファットリップかすら意識していない人がいます。ある種の天才だと思いますが、真理とも言えるでしょう。
ブレスなどの話はまたの機会に。
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